「電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律」成立

 

現在会期中の第151回国会にて審議されておりました標記の法律案が平成13622日に成立しました。

 ポイントは以下のとおりです。

 

(1)電子消費者契約における錯誤無効制度の特例

  インターネット通販において、通販会社が消費者に対し操作ミスを防止する措置を講じていない場合には、消費者に重過失があったとしても、操作ミスにより行った意図しない契約を無効とできるようになりました。

 

(2)電子契約の成立時期の明確化(発信主義から到達主義への転換)

  通信販売の場合の契約成立時期は、承諾の意思を発信したときとされていましたが、電子商取引の場合は郵便などと異なり瞬時に意思が到達するので、「承諾の意思が到達したとき」が契約成立時期となりました。

 

 また、61日より「特定商取引に関する法律」(旧:訪問販売法)が施行されていますが、これに伴い実施されております「特定商取引に関する法律施行規則」(省令)では、インターネット通販において申込みに関して分かりやすい画面表示をすることを求めております。

さらに、特定商取引に関する法律では、販売業者や役務提供事業者が規定に違反する場合(表示義務項目の広告をしていない場合や、誇大広告等を行っている場合等)は、主務大臣から違法状態または不当な状態を改善するよう指示されます。

この指示の対象に「顧客の意に反して売買契約若しくは役務提供申込みをさせようとする行為(経済産業省令で定めるもの)」を行った場合が追加されております。

 

 これまで、インターネット上での電子商取引においては、消費者が操作ミスにより行った意図しない契約の申込みについては、民法95条(錯誤)の規程で消費者に著しい不注意(重過失)がなかった場合について事業者に対して契約の無効を主張できましたが、これらの法律が成立したことにより、電子消費者契約に関して、事業者が操作ミスを防止するための措置を講じていない場合には、たとえ消費者に著しい不注意(重過失)があったとしても、操作ミスにより行った意図しない契約を無効とすることができるようになりました。

 

 そこで、インターネット通販を行っている事業者におかれましては、再度各種法律の内容をご確認いただき、いまだ対応できていない場合には、至急ご対応いただく必要がありますので、十分ご注意願います。

関連法律条文:http://mark.cin.or.jp/kaisei/houritsu.html